百話§ばらの騎士が初演から100年

今年は、フーゴ・フォン・ホーフマンスタールが台本を書き、リヒャ
ルト・シュトラウスが作曲した傑作オペラ『ばらの騎士』の初演から
ちょうど100年という年にあたる。

1911年にドレスデンで初演された時は各地から“ばらの騎士列車”が
仕立てられたというほどに、初演から大成功だったのだ。そうして、
機会は少ないながらも我々日本でも人気演目の一つとなっているのは
僥倖であろう。

それにしても、20世紀冒頭『ばらの騎士』初演から2年後の1913年、
ストラヴィンスキーの作曲した『春の祭典』スキャンダラスな初演の
舞台を展開していたのだ。

翻って21世紀の今、我々の同世代人の手によって創作された100年
先にも生きるような作品が生まれているのだろうか。音楽であるなら
ジャンルは問わない。クラシックでなくてもかまわないのだが……。

いわゆるクラシック音楽と呼ばれている中にあって、現代音楽状況が
どうなっているのかはわからない。根強いファンもいるのだろうが、
決してメジャーとは思われない状況のもとでは、ある日突然に21世紀
を代表するエポックメイキングな作品が生まれるなどという可能性を
期待することは難しいだろう。

オペラが純粋に、生きた娯楽作品だったという時代は、はるか遠くに
過ぎ去ってしまっているということか。

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