懐話§昭和三十年代~初期のテレビ~

[承前]

実家に初めてテレビがやって来たのは1962年(昭和37年)のこと。本放
送開始から9年後にやっとこさという何とも遅いタイミングだった。
新幹線開通と東京オリンピックの2年前である。

茶の間に据えられたテレビは、もちろん白黒で14インチくらいのブラ
ウン管。電源をオンにしても音声に続いて画像が出るまでに30秒ほど
かかるという代物だった。

当時は既にNHK朝の連続テレビ小説は放送されていたが、その頃は
登校時間で見ることはなかった。小学校から戻ってきた午後、テスト
パターンを流して2時間ほど休む局もあったりしたが、フジテレビだ
ったかで洗剤メーカーがスポンサーになって古い洋画を放送していた
りしたのだ。だが、どんな映画だったのかは記憶はない。

それに続いて夕方に『ローンレンジャー』があり、NHKにチャンネ
ルを変えて人形劇『チロリン村とくるみの木』を見たりしていた。ま
あ、それ以外にも記憶に残っている番組は数々あるが、ここではいち
いち列挙しない。あるいは、機会を捉えて昔の番組回想を連載してみ
ようかとは思う。

そんな小さい画面のくせして、本体の内部にはけっこうな数の真空管
の埋め込まれた回路が搭載されていて、子供心にもすごい機械である
と、電源を入れては内部を覗き込んだりしていたのだ。

チャンネルを変えるのはガチャガチャのダイヤル式。一番酷使された
ものだから末期にはグラグラで、外れたりしたことも頻繁であった。
                            [続く]

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