惑話§コンサートで鳴ったアラーム騒動

先日、ニューヨークでアラン・ギルバート&ニューヨーク・フィルが
マーラーの交響曲第9番を演奏していたところ、終楽章でiPhoneから
発せられたマリンバのアラーム音が鳴ったのだという。

持ち主がなぜ放置していたかはわからないが、かなりの時間成り続け
た揚句、とうとう指揮のギルバートが音楽を止めて持ち主と思しき人
間に“あなたか?”と尋ねても“自分ではない”とか否定し続けたら
しい。

想像できるのは二つ……アラームの止め方を知らなかったか、自分だ
と気がついていたのに、止める処理をすれば音源が自分だとばれるの
が嫌で放置していたか……である。

それで、答えはというと“止め方を知らなかった”ということのよう
である。で、どのような状況だったのか、マーラーの録音と実際に鳴
ったアラーム音を合成して再現を試みている奇特な人がいるので参照
していただきたい。


そんなことが不可能であるのは百も承知という前提で演奏会に通って
いるわけだが、ステージからの音楽以外は聴衆の息遣いだけというの
が理想ではある。

ちなみに数年前に海外の小さなホールのリート・リサイタルで、止ま
らない携帯アラームに歌手の緊張が切れてステージから引っ込んでし
まったことがある。その時は、他の聴衆の理解をしているぞという表
明と歌手に対する励ましの拍手で演奏が再開されたが、そのままキャ
ンセルされても無理からぬことだと思ったのだった。

当然のことながら、演奏中に鳴り響く携帯電話の音や飴の包装を剥く
音は、例えば美術館に展示されている絵画に落書きをするのと同様の
犯罪行為に近いとすら思っているのだ。すなわちフライングブラボー
も、音楽の最後の響きに落書きをするようなものである。

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この記事へのコメント

2012年01月16日 23:02
 ニューヨーク・フィル演奏会で、携帯電話が鳴ったという呆れたニュースはインターネットで知りましたが、どの国にも愚かな人がいるものですね。しかも、演奏曲目がマーラーの第9番で、静寂が支配する箇所で鳴ったそうで、演奏者と聴衆はさぞかし腹が立ったことでしょう。以前、日本フィル演奏会で、携帯電話ではありませんでしたが、「牧神の午後への前奏曲(ドビュッシー)」で会場内から聞こえる袋の音にコバケンさんが怒って演奏を止めたことがありました。
 私は演奏会場に行くと、開演前にわざと客席で他の聴衆に見えるように携帯電話の電源を切るようにしています。
HIDAMARI
2012年01月24日 10:04
コメントをありがとうございます。

コンサートは休日に出かけることが多いので、携帯電話を持っていかずに済み、ストレスがかからないのはありがたいことです。

先週はハーディング&新日フィルで同じ曲が演奏されたようで、幸いにもアラームはなし。ただし、初日の音楽が終わった後、長い静寂で、寝息というには少しばかり大きめなというのが聞こえたらしいです。

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