瑞話§今回の旅行で行ったところ[3]

[承前]

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さてと、地味な入口(上の写真)を開けて中に入った。図書館と入場受
付は2階にあり、ぽてぽてと階段を上がっていく。受付でお一人様10
フランを払うと日本語のパンフレットを渡され“その奥のロッカーに
荷物を預けてください”と言われる。当然ながら写真撮影は禁止だ。

↓つまり、この左のスリッパを履くのだ
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身軽になったところで廊下を進む。入口の担当者がチケットをもぎり
ながら、床に並べてある分厚いフェルト製のスリッパを履けと指示す
るので、靴を履いたまま足を突っ込み、図書館の扉は眼の前である。

そして扉を開ける。眼の前に広がるのは……

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……いやはや何ともはやである。常々“感動しにくい性質”と広言し
てはばからない同居人(活字好き)が口をあんぐりしているように見え
るではないか・・・終始冷静を装ってはいたが。

書架に収納された大量の革表装本は見学者が手を出せないようになっ
ている。代わりも、いくつかのショーケースに本が展示されていて、
それを見ることができる。中世の彩色本であるとか、ネウマ譜で書か
れた聖歌集、さらには聖ガルスと同時代人であるムハンマドの預言書
のアラビア文字で書かれた本などなど。

さらに、フェルトスリッパの歩きにくさに苦労しながら奥に進むと、
エジプトの王妃のミイラがマスクともう一つの棺とともに展示されて
いたのには驚かされた。書物だけではない所蔵庫としての役割も果た
しているのである。

などという、中世以来の所蔵本の迫力に気圧されながら、さすがに図
書館ごと引越し展示などできっこないよな、などという馬鹿なことを
考えていた。

図書館スペースの縦横は、いわゆる黄金比だろうかとは見た目の印象
である。それと、まったく気がつかなかったこととしては、館内の装
飾にケルト様のものが使われているということで、これは聖ガルスが
アイルランド出身の修道士だったことからということのようだ。
                            [続く]

【去年の今日】遊話§休暇つぶやき~2011.09.11~

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