愚話§パルジファル~二期会[1]

二期会が60年の歴史の中で『パルジファル』を上演するのは1967年、
若杉弘指揮の読売日響、内垣啓一演出以来のことになるということな
るということか。

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クラシックを聴き始めてまだ日も浅かった田舎暮らしの中学生には、
何が何やらという時代を経て、既にパルジファル体験も数度済ませて
大きく成長した――してないしてない――身には、どのように映った
のだろう。

出かけたのは日曜日に行われた最終公演で、歌手は比較すれば若手の
B組。指揮は飯守泰次郎で読売日響、演出はドイツ出身のクラウス・
グート。チューリヒ歌劇場とスペインのリセウ歌劇場といった劇場と
の“共同制作”である。

東京文化会館に着いたのは開演20分前。用を済ませて最上階に上がっ
て見下ろせば、何とも客の入りが悪い。開演5分前に眺め渡したが、
半分ちょっと入っているかどうか。

30年ほど前『ニュルンベルクのマイスタージンガー』や『ジークフリ
ート』で感じた客席のテンションの高さに比べると、拍子抜けするほ
どの平静さであった。月日の流れというものを感じてしまったのだ。

開演……前奏曲に続いて幕が開くと、舞台は1914年のドイツである。
                            [続く]

《憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08》

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