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zoom RSS 愚話§パルジファル〜二期会[3]

<<   作成日時 : 2012/09/24 00:02   >>

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[承前]

最初はおもしろい趣向だと思っていた2層の廻り舞台は、2幕、3幕
と進むにつれて自分の中で消化不良を起こすようになってしまった。

単に回るだけで、ある意味で大きな変化には乏しく、最初は廻って別
の部屋空間が出てきた時はなるほどと思ったりもしたが、それがグル
ネマンツの“ここでは時間が空間になる”でも別段のこともないまま
だったので、いささかの拍子抜けとなり、その後は幕を追うごとに飽
きてしまったということである。

しかも、2幕の装置も1幕(と3幕)と変わらぬ“聖杯騎士の館病院”
では、クリングゾルが住むのはコントラ・ワールドであると想像する
しかなかった。これはかなり苦しいものがあった。

そして、頽廃ムード漂うクリングゾルの世界も、廻り舞台の大広間ゆ
え手狭な印象になってしまったのは否めない。花園の持つ毒々しさと
かまがまがしさがいかにも希薄に感じられたのだ。

かくして放浪の少年はパルジファルと呼ばれ、クリングゾルから聖槍
を取り返すと、再び放浪の旅に出て……3幕で戻ってくるのだった。

3幕で聖杯騎士の館に戻ったパルジファルは、聖槍を奪還した英雄と
して王に祭り上げられ、聖杯の儀式を執り行なった後、勇躍出征して
いくのだ。

演出家が舞台として設定した1914年はまた、あのヒトラーがバイエル
ン王国の志願兵として出征した年でもあったということは承知してお
くべきだろう。このようにして独裁者が“作り上げられる”ことも。
                            [続く]

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