寿話§壽初春大歌舞伎夜の部

大寒を前にした日曜日の午後、車を走らせて歌舞伎座へ。壽初春大歌
舞伎夜の部に行ってきた。初歌舞伎だが1月は夜の部のみ。昼の部は
パスをしたのだ。

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さて、仮名手本忠臣蔵九段目『山科閑居』で夜の部開幕……何とも平
均年齢の高い一幕ではないか。戸無瀬の藤十郎が80歳超で、本蔵の幸
四郎が七十代、由良之助の吉右衛門、力弥の梅玉、お石の魁春と六十
代後半、一番若い小浪の扇雀が五十代半ばという配役。

残念ながら満足できたとはいえない。藤十郎のテンポが我々とは合わ
なかったし、幸四郎と二人して台詞がまったく聴き取れないのには閉
口した。舞台が締まったのは吉右衛門が登場して以降のことである。

2本目『乗合船惠方萬歳』は正月らしい30分ほどの踊り。景色を眺め
るというところか。

最後が井上ひさし原作の新作『東慶寺花だより』は、鎌倉の駆け込み
寺とその門前宿を舞台にという題材は悪くなかったが、いささかくど
くて長い1時間半だった。もう少し台詞を刈り込んだりすれば、再演
は可能ではないかと思われる。

中日は過ぎたものの、舞台全体がこなれているとは感じられず、まだ
まだ演技に肉付けが必要なのだと痛感した。宿屋の娘を演じた中村扇
雀の息子虎之介が下手なのはまだしも、澤瀉屋市川笑也の下手さ加減
には正直愕然とした。一人、歌舞伎から遠いところでの芝居だった。

終演は20時55分。歌舞伎座地下の駐車場から我が家まで、50分ほどの
快適な夜間ドライブを楽しんだ。

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