懐話§昭和三十年代~グループサウンズ~

[承前]

グループサウンズとして最初に発売されたレコードはスパイダースの
『フリフリ』で1965年のことだった。なので昭和三十年代に、萌芽は
あったものの、グループサウンズが表だって存在していたわけではな
かったのだ。

昭和三十年代に存在していたのは、和田弘とマヒナスターズのような
ムード歌謡グループで、彼らは“歌謡曲”の世界の住人なのだった。

そんな状況の中、ビートルズに代表されるようなロック・ミュージッ
クに影響を受けた連中が次々に誕生して活動を始めたのだった。グル
ープの基本形は4人組で、リードギター、リズムギター、ベースにド
ラムスをそれぞれが受け持ち、演奏しながら歌うというものである。

最初から自作のオリジナル曲をというわけではなく、ビートルズとか
ローリングストーンズのヒット曲をカバーしていたのだ、徐々にオリ
ジナル曲を演奏するようになっていったのだ。

その後、グループサウンズがテレビの歌番組に頻繁に出演するように
なっていくわけだが、テレビの映像を見ると、エレキギターはアンプ
に繋がれてなどおらず、要するに録音を流し、スタジオでは口パクで
収録していたのだった。

今時、さすがに日本国内では口パクでという音楽番組はないだろうと
思うが、これがドイツあたりの歌番組では今だに主流だったりして、
何というか……おおらかな人達だと、呆れつつも感心しちゃうのだ。
                            [続く]

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