週話§日曜草々~ギエムの見納め~

1985年、新しいエトワールとして初来日したシルヴィ・ギエムの『白
鳥の湖』を観て度胆を抜かれて30年……ギエムの引退公演を観に行く
日である。

“花の命は短くて”というのがバレエダンサーの宿命のようなものだ
と思っているが、中には例外的に寿命の長い花があって、ギエムもま
た数少ないその一人なのだ。

彼女が舞台で踊る姿を何回観ただろうかと思う。おそらく半数以上は
モダンのそれではなかっただろうか……まさに稀有な、自分が過去の
30数年のあいだに見た女性ダンサーの中でも、間違いなく最高の一人
だと言い切ることができる。

人間が生きていく時間の中にあって、そういう才能に巡り合い、見つ
め続けられることは幸せなことだと感謝しつつ、日本デビューと同じ
東京文化会館へと出かけていく。

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