黒話§奨学金と大学生

昨今の大学生がどれほどの奨学金を借りて、卒業した後の返済に苦労
しているものか……ちょっと聞き知っただけでも想像を超えるものが
あることに驚いている。

40年前、父親は貧乏公務員だったけれども、息子二人を私立大学に進
ませた。大学に支払った額は、私立だったとはいえ今とは比較になら
ないものだったおかげで、乏しい仕送りに週三日ほどのアルバイト、
夏休みの2か月を山小屋でアルバイトした、その蓄えで何とか4年間
をしのぐことができた。

入学時に支払ったのは15万6千円(初年度授業料9万6千円含む)で、
当時でも入学金が20万円を超えるのが珍しくなかった私大の中にあっ
ても破格に安い金額であったのは大助かりだったのである。

いくら今時の生活が物要りであるにしても、奨学金をそれほど借りる
ようになったのはいつ頃からの事だったのだろうか。状況によっては
講義よりもアルバイトを優先するケースだって出てこないとも限らな
いのではという危惧も覚えるのだ。

それほどに40年前と今とでは状況が劇的に違うということにも驚かさ
れ、こういう状況になるまで何の対策も講じられることなく推移して
きたのだろうかと考え込んでしまう。

もちろん、我々の時代だって育英会の奨学金を借りている人間は珍し
くもなくて、何十年もかけてようやく返済できたという話も聞いた。

40年前と今とでは物価もまったく違っているし、軽々に論じることは
難しいけれど、今や大学生だけでなく、不安定な仕事にしか就けなく
なっていたりという雇用状況の悪化によって、明らかに生きにくい世
の中になってしまっていると思うのだ。

そしてこの現状を打破すべく何らかのアクションが必要なのである。

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