悼話§モハメド・アリさん(ボクサー)

アメリカにとってモハメド・アリ(カシアス・クレイ)が、アメリカの
偉大なボクサーだと言われている意味がわからないままでいる。

それほどボクシングに興味があるわけではない。が、あえて言うなら
軽量から中量のクラスのボクシングのほうが動きがシャープだと感じ
られて、まだ観ようという気にはなる。

そんなクラスからアリを見ると“蝶のように舞い、蜂のように刺す”
と形容することもまた理解できない……時折だが、こうして少なから
ぬ人が評価していることに対して、逆の反応をすることがあるのは、
なぜだろうかと思う。たぶん人を見る目がなということなのだろう。

彼はまたヴェトナム戦争に反対し、徴兵を拒否したことで、チャンピ
オンを剥奪されるという辛酸も舐めさせられたりもしたが、屈するこ
とはなかった。

加えるなら、1976年にアントニオ猪木と行った異種格闘技の茶番的つ
まらなさのゆえなのかもしれない。

彼を最後に見たという記憶は、1996年のアトランタ・オリンピック開
会式の聖火点灯者としてだった。パーキンソン病のアリは不自由な身
体で聖火トーチを持って点火を行ったが、それはまた強烈な印象を抱
くことになったのである。

享年七十四

合掌

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