憶話§人にしてもらったことは忘れない

人からの好意を忘れないようにしたいとは、常々思っていることで、
たぶんこれまでしてもらったあれやこれやで、今の自分があるはずな
のだ。

もちろん、60年を超える人生の中で、忘れてしまったものがないとは
言えないけれど、人生の大事に関わってきて受けたことは、ことさら
口に出したりはしないけれど、いまだ忘れないでいるつもりである。

そしてそのことと同じくらいは他人に対して何事かをしたとは思って
いるのだけれど、それについては覚えていないことのほうが多い……
おそらく“恩着せがましい”ことは潔くないと思っているのだろう。

もっとも世の中には正反対の人もいるわけで、やってやったやってや
ったと執拗に、かつ声高に繰り返すのだ。それゆえなのかどうか、そ
の手の人は、人からしてもらったあれやこれやなど、とうの昔に忘れ
てしまって、あたかも自分一人で生きてきたかのように思いがちなの
である。

そういう人に向かって「私はあなたにこれこれをしてあげましたよ」
と言っても無駄で、その手の人は自分一人で成立していると思い込ん
でいるから、そもそも他人への感謝などは存在しないのだ。

《日常のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック