環話§菊花開~七十二候~寒露

寒露の次候“菊花開(きくのはなひらく)”である。

菊の花、種類にもよるが、おおよそ季節を問わず咲いているようだ。
とはいえ、菊といえば秋の花のイメージが強いことは否定できない。

夏目漱石の句に「有る程の 菊抛げ入れよ 棺の中」というものがあっ
て、漱石がひそかに恋していた歌人の大塚楠緒子が死んだ時に手向け
た一句だが、漱石の想い如何ばかりだったかと思わせるものがある。

ところで、ひつぎには“棺”と“柩”と2つの漢字が充てられるが、
“棺”は棺桶そのものを指し“柩”は亡骸が入っている状態なのだ。
漱石は“棺の中”と書いているので、亡骸はないことになってしまう
のだが、さて……。

《七十二候のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック