和話§ロータス弦楽四重奏団~20日、21日~

武蔵野市民文化会館で行われたロータス弦楽四重奏団によるベートー
ヴェン後期弦楽四重奏曲連続演奏会3回のうちの2回を聴いてきた。
演奏する側にとっても大変だが、聴くほうも大変である。

【第1回】3月20日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番 Es-Dur Op. 127

**********************休憩**********************

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番 B-Dur Op.130
ベートーヴェン:大フーガ B-Dur Op.133

[アンコール]
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番から第6楽章

【第3回】3月21日
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番 F-Dur Op.135

**********************休憩**********************

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番 cis-moll Op.131

【第1回】
1曲目の第12番は、連続演奏会の最初ということもあってか、手慣ら
しという以上に手探りという印象だった。結局は、焦点の定まらない
消化不良な演奏が続いた。これではたまらんなあと思っていたら、休
憩後の13番は、冒頭の音から締まっていて、最後まで緊張が持続した
演奏となった。終楽章はベートーヴェンが最初に作曲したとおり、大
フーガが演奏されたが、その並びで聴くのは初めてである。そうして
アンコールに後書きの終楽章が演奏されたが、こうして比較すると、
やはり大フーガのほうが座りがいいと感じたのだが。

【第2回】
1曲目にベートーヴェン最後の弦楽四重奏曲。ここにきてようやく、
ロータスの芸風のようなものが理解できたような気がした。このとこ
ろ、アルテミスだったりエベーヌといった強烈な個性のグループを聴
く機会が多かったせいか、最初はロータスの音楽に物足りなさを感じ
た。

だが、ロータスの行き方は精緻、端正、音楽に対する謙虚な敬意が前
面に出てくるのだった。そうしてアルテミスのような肉食系ではなく
さらさらとした端麗な日本酒の味わいではないかと思ったのである。

最後の14番は、相変わらず何度聴いても理解することのできない不可
解な音楽である。そんな不可解な構造を正面から捉えて、そのままの
音楽を聴かせた。もう少しコクがあってもなあとは思ったけれども、
それは別のグループが演奏してくれることだろう。

16番が25分ほど、14番が45分。休憩を合わせての演奏会は1時間半と
あっさりしたもので、アンコールはなし。バスと電車を乗り継いで、
ちょうど1時間で我が家に戻れたのだった。

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