美話§レイチェル・ポッジャー演奏会

今年6回目を数える調布国際音楽祭の最終日に、バロック・ヴァイオ
リンの名手レイチェル・ポッジャーの独奏を聴いてきた。

画像

バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ a-moll BWV1013
                    (ポッジャー編g-moll版)
タルティーニ:ソナタ第13番 h-moll
マッテイス:ヴァイオリンのためのエアー集より
   ~壊れたパッサジョ、匿名の楽章、ファンタジア、コレンテ~

**********************休憩**********************

ビーバー:パッサカリア g-moll『守護天使』
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 d-moll BWV1004

[アンコール]
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 第3楽章 ラルゴ
モンタナーリ:ジーダ
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 第1楽章 アダージオ

いやあもう……聴きに行って本当によかった!の演奏会である。一音
一音が揺るぎなく美しく端整に鳴り切って、安心して音楽に身を委ね
ることができたのである。

1曲目、ヴァイオリンのレパートリーをフルートのために編曲という
のはあるが、その逆というのは珍しい。かつてこの曲をフルートで吹
いた端くれとしては、ブレスする必要のない弦楽器でどのような演奏
になるかと想像していたが、意外にもフルートのアーティキュレーシ
ョンも交えての演奏。1曲目アレマンデは手探り状態と見受けられた
が、尻上がりに深みを増していって最後のブーレでは闊達な音楽が響
いてきた。

バッハに挟まれた3曲は、どれもなじみのないものだったが、特にタ
ルティーニとビーバーが印象的な音楽。

そして、楽器がどんどん鳴るようになった最後のパルティータ第2番
が、やはりこの演奏会の白眉と言えるだろう。ノンヴィブラートで芯
のある音がホールに満ちていった。重音も濁りがないのでしっかりと
聴き取れ、ポリフォニックな音楽を十全に堪能できた。

《クラシックのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック