松話§壽初春大歌舞伎夜の部~武智光秀~

すっかり正月気分も抜け切ったところで歌舞伎座夜の部へ。三本立て
で『絵本太功記』から『勢獅子』と続き、最後に『松竹梅湯島掛額』
というもの。

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正月早々が謀反話からとは思ったが、できるだけ吉右衛門の舞台を観
ておきたいのだ。

前半、幸四郎の武智十次郎と米吉の初菊とのやり取りは、おままごと
と言ってしまえば身も蓋もないが、まあそのようなもので、鎧に身を
包んだ吉右衛門の光秀が現れると、舞台は一変する。最小限の動作、
呻くような台詞で、古怪かつ凄味ある光秀の存在がくっきりと浮き彫
りになる。

歴史的には“極悪人”としてしか扱われることはない光秀が、このよ
うな描かれ方をされるようになった事情については、どのようなもの
であるものか。

ともあれ観劇にも大きなエネルギーを必要とする一幅の舞台だった。

正月の江戸らしい『勢獅子』でクールダウンした後、三本目が『松竹
梅湯島掛額』“吉祥院お土砂の場”“四ツ木戸火の見櫓の場”で、猿
之助の紅長による、あっさり軽めの舞台。くすぐりに使われた小ネタ
は、某ルーペとDA PUMPのU.S.A、それに「ボーっと生きてんじゃねー
よ!」などなど。

終演は20時40分。電車を乗り継いで帰宅したのは22時である。

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