徨話§ベルリンとアルプス[12]トリスタン~上~

[承前]

気がつけばあっという間に日程は消化され、今回のベルリン訪問最大
の目玉であるベルリン国立歌劇場『トリスタンとイゾルデ』の日がや
ってきた。
↓ウィキペディアより借用
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バレンボイムの指揮でトリスタンをというのは1997年のバイロイト以
来4度目、ベルリン国立歌劇場では3度目である。しかも歌手の揃い
が、現状で考え得る最強の陣容であることも、今回のベルリン訪問で
一番の動機なのだ。歌劇場の日常公演でここまで揃えてくるとは……

トリスタン:アンドレアス・シャーガー
イゾルデ:アニャ・カンペ
クルヴェナール:ボアツ・ダニエル
ブランゲーネ:ヴィオレッタ・ウルマーナ
マルケ王:ルネ・パーペ
↓プログラムと上演詳細
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前説はこれくらいにして本題に入る。座った席は4階(最上階)最後列
中央でチケット代は62オイロ……8000円足らず。

ゆったり悠揚迫らぬテンポで前奏曲が始まる。しっかり中身の詰まっ
た充実したワーグナーの音に身を任せつつ、第1幕の舞台を見れば、
超高級クルーザーの船内。マルケ王は大企業のCEOでトリスタンは
支社長といったところか。トリスタンを歌うには少しばかり陽性と感
じられるシャーガーだが、とにかくよく声が出る。さらにアニャ・カ
ンペのイゾルデも情感溢れる声で何も言うことはない。

もちろんヴィオレッタ・ウルマーナのブランゲーネは言うことなしだ
し、ボアツ・ダニエルのクルヴェナールも負けじと。

だが、演出については……何というか“一抹の不安”が。
                            [続く]

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