楽話§マチュー・デュフォーのフルート

シカゴ交響楽団の首席奏者から、2015年にはベルリンフィルの首席フ
ルート奏者となったマチュー・デュフォーのフルート・リサイタルを
武蔵野市民文化会館小ホールで聴いてきた。2019年7月30日、ピアノ
伴奏は浦壁信二。

プーランク:フルート・ソナタ FP 164
ミヨー:フルートとピアノのためのソナチネ Op.76
マルタン:フルートとピアノのためのバラード

**********************休憩**********************

シューベルト:『しぼめる花』による序奏と変奏曲 Op.160 D802
ライネッケ:フルート・ソナタ『ウンディーネ』 Op.167

[アンコール]
シューマン:3つのロマンスより第2曲
ベートーヴェン:ロマンス第2番

プーランクとライネッケのソナタを最初と最後に、前半はフランス、
後半はオーストリアとドイツの作曲家と並べた、フルート好きならば
これは聴いてみたいと思わせる選曲である。

1曲目のプーランクからダイナミックレンジの広さとテクニック全開
で、何とも軽々と演奏してくれたから、誰でも簡単に吹けそうだなど
と思ったら大間違いなのだ。

録音で聴くデュフォーの音色は細めで神経質と感じられたが、実際に
聴く彼のフルートは、より多彩なニュアンスを持って、低音から高音
まで満遍なく惜しげもなくホール空間を満たしていったのだ。

後半のシューベルト、かつてオーレル・ニコレがガシガシゴツゴツと
無骨に吹いていたものが、唖然とするほどスマートかつあっけらかん
と吹き切ってしまったのには何ともはや!なのだった。

この日の白眉は、楽しみにしていたライネッケのウンディーネ。疲れ
を知らぬデュフォーの演奏で、あっという間の20分を堪能。

アンコールは2曲。シューマンとベートーヴェンのロマンスだったが
ベートーヴェンはちょっとお腹一杯で食傷気味。終演も21時10分と、
2時間超は長いと感じてしまった。

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