永話§歌舞伎座建て替え決定

どうやら“やっと決定”したようである。2010年4月に閉場、3年を
かけて21世紀の歌舞伎座が誕生する。当初2010年の柿落としを目標に
していたが、大幅に遅れることになった。

ところで、松竹は“建て替える”という発表をしただけで、建物の具
体的な構想については未発表のままである。おかげでネット上などで
様々な憶測を呼んでしまっている。この際、基本的なコンセプトだけ
でも早急に発表しておくべきだろう。情報の出し惜しみはいけない。

登録有形文化財として、歌舞伎座の建物の正面外観だけでもきちんと
生かしてビル化する予定であるとか、その程度の発表でも納得できた
りする部分はあるのだが。

今の歌舞伎座が建築から60年足らずでその使命を終えるというのは、
いかにも日本的と言えなくもない。耐震建築に神経質にならずに済ん
でいる欧米の建築物なら、100年も200年もその生命を永らえて
いるが、耐震構造ということを念頭に考えると、既存の歌舞伎座では
先々の公演維持が困難になっていくのは残念だが間違いないだろう。

いずれにしても、役者と劇場スタッフ、そして観客のすべてにとって
使い勝手のいい劇場――もはや“芝居小屋”とは呼べないだろう――
が“木挽町”に出現してくれることを祈っている。

【去年の今日】歌話§『タンホイザー』新国立劇場[下]

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