雅話§百人一首考[33]~ひさかたの~

[承前]

紀友則(きのとものり)

ひさかたの 光のどけき 春の日に
静心なく 花の散るらむ


百人一首の中でも好きな歌10首の中にランクインされるのは間違いの
ないところだ。

「ひさかたの」という第一句が伸びやかな雰囲気を醸し、春の穏やか
な日差しの中を桜の花が何とも忙しなく散り急いでいる……日本人で
あったら誰もが感じる春の情景の本質を、友則が柔らかな筆致で詠っ
てくれたのである。

桜に対する心情は、千年の時を超越して日本人に共通の想いなのであ
ることを改めて認識できるのだ
                            [続く]

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